第39回 令和3年(2021年) 教育講演会 講師 吉原忠彦さん
日時 10月8日(金) 午後2時より
場所 小千谷市立片貝中学校 体育館
講師 吉原忠彦氏 一ノ町出身 鳳凰会(第40回卒業)
略歴 昭和62年片貝中学校卒業後、小千谷高校、新潟大学理学部を卒業し、越後製菓株式会社に入社。
現職 越後製菓株式会社代表取締役社長、High-Pressure Support株式会社取締役、越後食品株式会社取締役、株式会社安全給食サービス取締役、株式会社高弥産機監査役
講演概要
講師の吉原さんは越後製菓の社長という重責を担っています。片貝町内にいくつも工場がありおなじみの越後製菓ですが、吉原さんにとっても同じで高校生のときのアルバイトや学生時代の研究開発担当の皆さんとの交流がきっかけになって同社に入社しました。
講演ではまず食品製造の技術で「おいしさ」をどう追求しているか、いくつもの技術や製品の紹介がありました。例えば、高熱でなく高圧を使って原料の色や香りを残しながら安全にしかもおいしく調理したパックごはん。脳卒中予防やリラックスに効果のあるGABAというアミノ酸の一種や、ポリフェノールなどで知られる「抗酸化成分」を高圧加工によりこれまでになくたくさん食品に取り込む技術開発が進んでいること。さらに応用して細胞や臓器を保存し、小型容器で輸送するなど医療を含めた実験が進んでおり越後製菓もこれに取り組んでいること、などです。
さて、持続可能な社会のために、豊かさばかりを追い求めるのではなく大地に負担をかけない食料生産のあり方や飽食を改めることが求められています。こうして食品に関していえば賞味期限を延ばす、仕入れ管理や販売方法を工夫する、などで製造販売者も消費者も食品ロスや包装を減らすなどの環境への配慮がますます大事になっていると吉原さんは強調します。
越後製菓ではこのような取り組みはもちろんのこと、安心して食べられる食品、自然や資源を大切に、といった目標を掲げていることも紹介されました。その中には「剛健質朴」もあること、加えて吉原さんから児童生徒へのメッセージとして「不撓不屈」の気持ちで進学し社会に巣立ってからも素直でしかも強い気持ちをもってくじけずに困難にもくじけずに歩んでほしい、と呼びかけて今回の講演を締めくくりました。